塊(かたまり)のような織物(おりもの)が出た・・・もしかしてこれって排卵日!?
日々の生活の中でそんな経験はありますでしょうか?普段ならば気にしない方もいるかもしれませんが、妊活中の場合はかなり気になりますよね。おりものは、体からの「お知らせ」のような物です。
今回は、体の状況を「おりもののパターン」で見ていこうと思います。
※ただし、おりもので全てが分かるわけではなく、あくまで個人差がある事を前提と致しますので、本記事は一つの参考意見として受け取って下さいませ。
Contents
塊(かたまり)状のおりものが出た!?
おりものが塊となって出てくる現象。
それは「排卵期」である可能性が高いです。
排卵期は通常、体温が高い状態になります。これは、精子と卵子が合体した受精卵(赤ちゃんの元)が、子宮の中で心地よく育ってもらう為に、体から女性ホルモンが大量に発生し、それが子宮の中で受精卵のベッドを作ってあげている様な状況です。
そいうして作られた温かなベッドの中で受精卵は育ち、ゆくゆくは赤ちゃんになります。
女性ホルモンが大量に発生すると、おりものも同時に大量に発生します。そして、この時のおりものの状態は粘り気が強くてとろ〜っとした状態です。指で触って伸ばしと、ニョ〜〜ンと伸びます。
こうしたおりものが大量に出ますと、おりもの同士がくっついて、ちょっと白っぽいゼリー状の塊(かたまり)の様なモノになる場合もあります。
なぜトロ〜っとした感じになるかといいますと、受精卵は子宮内の「卵管(らんかん)」という場所で精子と卵子が出会ってくっついて「受精卵」になりますが、その卵管から子宮へと移動しなくてはならないのです。
その移動をスムーズにしてあげるために、トロ〜っとした形になると言われています。卵管から子宮へと滑りをよくしているのですね。
一つの説として、今書いたようにトロ〜っとして粘り気のあるおりものが出た時に性交を行うと妊娠する確率が高いという意見もあります。おりものが沢山出ているという現象は、排卵の際に起こるイベントと関連しています。
排卵以外でそういうおりものが出る事はある?
そういうおりものが出る=100%排卵なの!?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、あくまで「そういう可能性が高い」というお話です。
排卵の時期は、「高温期」とも呼ばれ、1ヶ月の中でも体温が高い時期になります。産婦人科などに行くと、高温期にさしかかった時点で一度病院に行き、ちゃんと排卵されているかチェックを行ったりもします。
ですが、体温は高くないのに塊状のおりものが出る事もあります。それは、ホルモンバランスの乱れや異常によって起こる事があります。具体的には
- 精神的ストレスが溜まっている状態
- 日々の疲れ
- 過渡なダイエット
- 不規則な生活が続いている
こういった状況の中では高温期など関係なく塊状のおりものが出たり、大量に出たりする事があります。
その場合は、速やかに産婦人科に行き、チェックしてもらいましょう。
おりものの色も様々!?
おりものは、普通はだいたい無色透明か乳白色である事が多いですが色がついている事もあります。
それは何を意味する可能性があるのか意見をまとめてみました。
茶色っぽい場合
生理直前、生理後の可能性があります。
生理中の血(経血)とおりものが混じって赤茶色っぽいモノが出る場合があります。
これは比較的、体験した事がある方も多いのではないでしょうか?
白く濁(にご)っている場合
排卵日後にこういうケースがある場合が多いです。
排卵日付近は体内では目まぐるしく動きがあり、結果的に体温が高まります。つまり、代謝が活発になっている時期です。こういった時期にはおりものが白く濁った乳白色になる場合があり、下着にもベタベタして、若干黄色っぽく、やや匂いがする場合もあります。
黄色や黄緑っぽい場合
黄色や黄緑っぽい場合は、病気の可能性も考えられます。
以下の病気の場合はおりものに黄色や黄緑っぽい色が着く事があるようです。
↓↓↓
- 性器クラミジア感染症
- 淋菌感染症
- トリコモナス膣炎
これらがどんな病気で、どんな症状が出るのかを簡単にまとめていきます。
性器クラミジア感染症
性器クラミジア感染症には進行の段階があります。
無論、早い段階で治す事がとても望ましいです。性器クラミジア感染症は、クラミジア感染者との性交渉によって引き起こされる病気であり、進行の段階は
初期→「膣(ちつ)・子宮頸管(しきゅうけいかん)」
↓
中期→「子宮内(しきゅうない)→卵管(らんかん)」
↓
後期→「腹膜(ふくまく)・肝臓(かんぞう)」
この様に、最初は女性器の入り口付近で症状が起こり、病気が進行するにつれてどんどん深部(内蔵)へと症状が進んでいきます。
出る症状としては
↓初期段階↓
- おりものの量が増える
- おりものの色が「黄色」「黄緑」系の色になる
- 臭いがキツくなる
- 膣内の痛み・かゆみを感じる
- 性交時に痛みを感じる
- 不正出血
↓中期段階↓
- おりものの量が増える
- 膿(うみ)が混じった臭いのキツイおりものが出る
- 不正出血
- 生理痛っぽい痛み
- 下腹部痛
- 排尿(はいにょう)時に痛みを感じる
↓後期段階↓
- 下腹部に猛烈な痛み
特に妊活中の方にとって問題なのは、性交渉をして受精卵が出来た時、その受精卵が着床(ちゃくしょう)するべく卵管を通って子宮というゴールを目指すわけですが、そこまでの道がクラミジアの影響で炎症を起こして腫(は)れてしまい、受精卵が通る道が塞(ふさ)がれてしまい、妊娠することが出来なくなってしまいます。
違和感を覚えたら、なるべく早く産婦人科に行き、対処しましょう。
淋菌感染症(淋病)
淋病は比較的若い年代の方(10〜20代)に起こるケースが多く、これもまた性行為によって起こる可能性が高い病気です。また、女性と男性で症状の重さに違いがあり、女性の方が症状としては軽く、自覚されないケースもよくあります。
女性の場合は症状が軽く自覚しづらいケースがあるために、「骨盤内炎症疾患(こつばんないえんしょうしっかん)」通称「PID」を引き起こす事があります。
まず、淋病の症状としては以下の様なものがあります。
↓↓↓
- デリケートゾーンのかゆみ
- 不正出血
- 排尿時の痛み
- 尿道口から膿(うみ)が出る
- 臭いのキツイおりものが出る
といった症状が出ます。
主には膣(ちつ)の入り口付近に症状が現れる事が多いですが、放置する事によって、先程書いた「PID(骨盤内炎症疾患)」を引き起こす事があります。これが発症してしまうと子宮・卵巣・卵管等が炎症を起こしてしまいます。炎症を起こすという事は腫(は)れるという事ですので、先程の「クラミジア」の内容で書いた様に、受精卵の通り道が炎症によって塞(ふさ)がってしまい、不妊に原因になりうる事があります。
妊活中の女性の方は、症状が出づらいという事もあるため、こまめに産婦人科でチェックをしてもらいましょう。
トリコモナス膣炎
トリコモナスというのは、正しくはトリコモナス原虫と呼ばれる、いわば「寄生虫」です。こちらもこれまで紹介した病気同様に、トリコモナス原虫に寄生されている方との性行為によって感染します。しかし、トリコモナス原虫というのは、しばらくの間であれば水中でも生きていけます。
つまり、お風呂やプール、プールのシャワー、トイレにも潜(ひそ)んでいる可能性がありますので、このように非常に身近なシーンで感染する事もあります。
トリコモナス膣炎に感染すると以下の様な症状が現れます。
↓↓↓
- かなり臭いがキツく、黄色やライトグレー色で泡立ったようなおりものが出る
- 排尿時に痛みを覚える
- 性交時に痛みを覚える
- デリケートゾーンに炎症が起き、腫(は)れ、痛み、かゆみ、ただれる事がある
体感症状として、結構分かりやすいので、おりものに異常を感じたらすぐに産婦人科に行き、相談してもらうと良いでしょう。
まとめ
このように、おりものはその時の体の状況によって形を変えていきます。
しかし、おりものの状態だけで全てが100%判断出来るという事ではありませんので、あくまで予備知識として知っておくと良いでしょう。しかし、病気にかかってしまった際は特徴的なおりものが出る傾向がありますので、何か異常を感じたら放置せずに産婦人科に行かれる事が良いでしょう。
なお、それぞれの病気の治療に関する事は、医師の判断に任せた方が良いという理由から、この記事内では書いておりませんのでご了承下さいませ。
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